化学反応経路 自動探索プログラム
G R R M
[GRRM]は、 HΨ=EΨを解く量子化学計算法を利用して、化学反応経路を
コンピュータで自動的に探索することができる世界初のプログラムです。
究極の元素戦略であるアトムエコノミー100%(原子を1つも無駄にしないこ
と)の実現を強力にサポートするグローバルスタンダードが誕生しました。
[GRRM]には これまで不可能であった「反応経路を追跡して遷移状態を自
動的に発見する」ことを可能にするSHSアルゴリズムが搭載されています。
SHS法は、 HΨ=EΨ の解が描き出す超空間のどの方向に反応経路があるか
を超曲面の非調和下方歪として検出するもので、いわば未知の化学の世界を
航海して新しい化学を発見するするための「羅針盤」の役目をはたします。
[GRRM]は、化学反応経路を自動探索し、化学の基本問題に挑みます。
★ 異性体を調べる
★ 合成経路を調べる
★ 分解経路を調べる
[GRRM]は、化学反応のネットワークを解明し、未知の化学を拓きます。
○ 化学反応世界地図の作成
○ 新化合物・新反応の設計
○ 省資源・省エネ 化学反応の設計
○ 触媒作用の解明と新触媒の開発
[GRRM]は、以下の機能をもつポテンシャル表面解析プログラムです。
●基準振動解析 任意の構造で基準振動計算ができ、Option で、エンタル
ピーやギブスエネルギーも計算できます。
●平衡構造の最適化 SIRFO法とBFGS法で平衡点の構造最適化を行います。
●遷移構造の最適化 SIRFO法とBofillの方法で遷移構造を最適化します。
●IRCの追跡 PageとMcIverの方法でIRCをトレースします。
●GRRMの探索 同じ化学式のポテンシャルエネルギー表面について、グロー
バル反応経路マップ(GRRM)の探索を自動的に行います。 1つの平衡構造
(異性体)から出発し、SHS法で解離や異性化の経路を自動的に検出し、化
学反応経路の世界地図に相当するGRRMの探索を行います。 Optionで1つ
の構造の周りに限定した反応経路探索もできます。
●1ステップTS探索 特定の反応物と生成物の間の1ステップの反応経路の
遷移構造(TS)を求めます。 初期推定操作を含まずに自動的かつ効率的に
探索でき、従来の方法(NEB法等)より高速で適応性も高くなっています。
●反応中間体探索 2つの異性体の間を繋ぐ中間体を見つけ出します。SHS
法を超球面縮小モードで用いることによって常識を超え、 数十段にも及
ぶ多段階反応の反応経路探索をも実現することができます。
--------- [GRRM]のヴァージョンアップ情報 ---------------------------
上記の基本機能[GRRM1.00]に加え、以下のようにVersionUpされています。
[GRRM1.20]には、以下の機能が追加されました(2008年2月1日)。
◎LADDアルゴリズム:低エネルギー領域の安定構造を効率的に探索します。
◎ONIOM法:QM/MMの使い分けで非常に高速化し適用範囲が拡大します。
◎解離判定条件:解離したかどうかの判定条件を変えることができます。
[GRRM1.21]では(2008年11月)、
◎General Interfaceが導入されました。これによって、Gaussaian以外の
プログラムを利用してエネルギー値を参照することができるようになり、
GRRMの適用対象は、Gaussain以外にも拡張されました。
エネルギー値を出す方法としては、QM(量子化学計算)に限りません。
MM(分子力場法)なども利用できます。
[GRRM1.22]では、適用可能な原子の種類を大幅に増やし、
◎原子番号111 まで、取り扱えるようになりました(2010年1月6日)。
[GRRM11](2011年11月から一般ユーザにリリース開始)では、平衡構造の周
囲の探索を同時に複数進行させて GRRMを並列化させることが可能になり
ました。多数のコアが利用できる計算環境では多数の安定構造EQや遷移
構造TSの大域的な全面探索の効率が飛躍的に向上しました。
このほか、励起状態の円錐交差の探索機能が加わり、光化学過程の解
析・予測に適用できるようになり、さらに、MicroIteration機能により、
QM/MM計算に基づく探索の精度と効率が飛躍的に向上しました。
GRRM11プログラムの特色については、次の資料をご参照ください。
GRRM11:化学反応経路自動探索プログラム 紹介ポスター
--------- [GRRM]の動作環境とプログラムパッケージ -------------------
[GRRM]は、Gaussian03で計算されるエネルギー値を利用します。
※2009年にリリースされたGaussian09でもご利用いただけます。
※[GRRM1.21-1.22]では、Gaussian以外でも、Gaussian入力データ形式と
のインターフェイスをご用意いただければ、利用可能です。
開発者は、Molproなども、この方式で使用しております。
※GRRM11では、Molproを利用するOptionがついています。
[GRRM]は、Linux/Unix環境でのみ利用できます。
[GRRM]をご利用になりたい方は電子メールで下記宛お申し込み下さい。
E-mail: oh*nok@m*.to*hoku.ac.jp (*を除いてご使用下さい)
[GRRM]の詳しい情報については下記のホームページをご参照ください。
GRRM.HTM
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